今年1月からの新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中の教育機関では、感染拡大防止の為に対面授業を当面中止、多くがネットを活用したオンライン授業に移行しました。
同様に、教室開催型の様々な試験が延期・中止に追い込まれ、一足先に実施される予定だった、大学進学を目指す海外からの優秀な留学生の第一次選抜を担うべき統一試験「日本留学試験/EJU」も、本年6月実施分は中止に追い込まれることとなりました。
一方、私ども財団では、この留学生向けの統一選抜試験を補完する目的で、2015年よりアジア各国で「日本大学連合学力試験/JPUE」を実施してまいりました。
2022年4月入学希望者向けの本年11月に実施予定の第一期試験からは、各国学生の試験参加機会の拡大を目的に、“いつでもどこでも気軽に受験できる日本留学の為の統一試験“を目指して、項目応答理論(IRT)を取り入れたコンピュータベース試験(CBT)試験開発を進めておりました。
しかし、この世界中のウイルス拡大を受け、アドミッションの考え方も様変わりしようとしています。
私ども財団では、新しく導入する予定であった試験システムの開発スピードを加速させ、本年7月実施の2021年4月入学者選抜試験第4期試験から、IRT技術を採用したCBT試験の導入を決定いたしました。同時に、出願者の生体データ管理を強化した本人確認技術と映像による遠隔監視システムを導入することにより、いち早く大学受験者の為の統一英語試験「TOEFL iBT」同様、自宅で受験できる試験として構成、日本の大学への留学希望者が広く受験可能な試験として実施することとしました。
世界的な危機の真っただ中においても、日本の大学への留学を積極的に検討する、優秀な留学生たちを例年通り日本の大学に受け入れるためのアドミッションの手法として、ご活用頂ければ幸いでございます。
2020年5月13日
元文部科学省副大臣 財団最高顧問
鈴木寛
鈴木寛